「心電図異常: それって、問題ですよ?!」

■心房細動

<定義>

 

心房細動は加齢とともに増加し、60歳を過ぎると有病率は急上昇します。80歳以上では、全体の10%にも達すると言われています。

心房細動は心房が細かく動く、つまり早く動くこと(大体1分間に300から500回ほど)を意味します。しかし、その電気信号はそのまま心室に伝えられることはなく、不規則に心室に伝わり、だいたい心臓自体は1分間に60回から150回くらい収縮します。脈はまったくバラバラになりますが、人によって症状は様々です。動悸や息切れを訴える方もいれば、中には全く症状のない方もいらっしゃいます。

 

<心電図所見>

心房細動

​f波

f波と呼ばれる、心房波を認めます。脈はバラバラで不規則です。

<心房細動の臨床的意義>

 

心房細動そのものは、生命に関わるような危険な不整脈ではありません。心房細動で最も問題となるのは、心臓内に血栓ができて、それが脳に飛ぶことで起こる心原性脳塞栓症です。  

アメリカのFramingham studyにおける観察研究の結果では、心房細動を持つ患者さんは、そうでない人より生命予後が悪いと報告されています(死亡リスクは女性で1.9倍、男性で1.5倍)。これは、心房細動を持つ患者さんは、圧倒的に脳梗塞をはじめとする血栓塞栓症のリスクが高いためです。

 

A: 55~74歳

B: 75~94歳

 

心房細動は、上記の通り脳梗塞のリスクが高いので、治療が必要です。

治療は2つの大きな軸があり、一つは脳梗塞を予防するための抗凝固療法、もうひとつは不整脈をもとの正常の脈に戻すための除細動療法です。治療法の選択は、患者さん各々の状態により様々です。私達CVICでは、循環器専門医が最先端の知識をもって診療に当たりますので、安心して受診してください。